イベント概要

イベント：　「トモトシ有酸素ナンパ」

開催期間：　令和元年11月14日（木）～令和2年1月19日（日）

取材日　：　令和元年11月14日（木）

開催場所：　埼玉県立近代美術館（北浦和）

※イベント詳細につきましては、こちらをご覧ください

「トモトシ有酸素ナンパ」とは・・・

こちらは、「アーティスト・プロジェクト」と銘打ち、今注目すべきアーティストの作品を展示する企画になります。

今回のアーティストは「トモトシ」さん。

映像と写真を中心に作品を展開するアーティストで、今回の展示会向けに新作を製作。

都市と人間、あるいは都市における人間同士の関係性を探るなかで、ジョギングやランニングなどの身体的なトレーニングと同様に、公共空間における私たちのコミュニケーションも鍛えることができるのではないか、という問いをたて「有酸素」と「ナンパ」を合わせたタイトルになっています。

展示会の様子（作品画像等）

いくつかの動画作品が展示されていましたが、ここでは「オレンジボックス」と「グレイトイベント」の2つをご紹介☆

ビッグオレンジボックス

オレンジ色のダストボックスを持って、すれ違う人にごみを捨ててもらうと言う作品です。

普段ならお互いすれ違ってしまう人たちとでも、ごみ箱を持って声をかけるだけでコミュニケーションが成立してしまう。なんとも不思議です。

グレイトイベント

来年2020年開催の東京オリンピックにちなんだ作品ですね☆

近代美樹館最寄りの高校でもある県立浦和高校陸上部さんから借りた「棒高跳び」の棒を、国立競技場まで運ぶというもの。

そこまでの道のり、すれ違う人たちの手を借りて運ぶのを手伝ってもらいます。

「埼玉県立近代美術館」さんならではのコラボレーション

上の写真は「グレイトイベント」の動画閲覧箇所です。

くつろげて観られるように、低い椅子が左手にあるのわかりますでしょうか？

今回、トモトシさんの各作品を観るにあたり、各箇所にそれぞれの作品に見合った椅子が設置されています。

勿論、実際座って観ることが可能。

「埼玉県立近代美術館」さんは「椅子の美術館」とも呼ばれるほどさまざまな椅子が普段から館内いたるところに展示されています。

今回は、その椅子を利用してみようと学芸員の佐原しおりさんがトモトシさんと相談をしながら椅子の選択と配置を決めたそうです。

面白い試みですよね☆

展示会に行ってみて・・・

Youtuber全盛時代のアーティスト、そして作品という印象でした。

コミュニケーションが希薄になりがちな現代において、無理やりなんらかの切り口で他者との接点を求め、それを映像に収めていく。

コンセプトを訊いて動画を観ると、かなりシュールなことは確かです。

しかし、一方で大都市で暮らしていても周りの人たちの接点って意外と少ないよなぁ～、、などと考えさせられる部分も大きい作品でした。

そして、今回展示された作品はどれもそう長い動画ではないのですが、癖になって思わず何度も見返してしまいました。なんというか、ツボにはまると表現したらよいのでしょうか。

手元にあれば、何度も見返したくなるような作品ばかりです☆

是非、美術館で実際の動画をご覧いただければと思います。

現在、「ニューヨーク・アート展」も開催中ですのでどちらの展示も是非ご覧くださいね＾＾